Honey〜Another story〜



ほのかの指の蜂蜜を舐めたのは無意識だった
だがオレの舌が触れたときのあいつの顔を見て
何故そんなことをしたかを理解した
オレは蜂蜜が欲しかったわけじゃない


「・・ね、なっつん・・も、いい?」
「まだだ」
「うそぉ・・」
「動くなよ」
「・・だって・・」
「気持ち悪いか?」
「・・くすぐったい・・」
「我慢しろ」
オレが執拗に舐めるのでほのかは途惑っている
指先も指と指の間も丁寧に舌を這わす
ほのかの指も顔も熱を持ち始める
揺れる眼差しが動揺を伝えている
見れば今にも泣き出しそうで
可哀想なほどなのにやめられない
「っく・・」くぐもった声が漏れた
ほのかは慌てて片方の手で口を塞いだ
「別に声出したっていいぜ?」
「な・なっつん・・・ね、もうやだ・・」
「何が嫌なんだ?」
問いかけに答えを探すが出てこないのも仕方ない
こんなことするのはオレが初めてだろうから
キスですらついこの間教えたばかりで
どうしてこんなことをするのかまずわかっていない
時折びくりと反応して感じていることすら
本人はその理由に気付てもいない
オレが何を味わっているのかも
耐え切れなくなったのか、身を捩り手を解こうとする
指を離してやるとほっとした安堵の表情を見せた
しかし離れた途端に頬に感じた熱に目を見開く
「ここもまだ付いてる」
「え?!」
頬から耳へと舌を滑らせるとほのかの身体は跳ねた
耳たぶを咥えて輪郭に沿って舌を上へと移動する
頭をどけようとするので動かないよう押えた
「そんなとこについてるの?」
「ああ」
「ホントに?」
「なんでそんな顔してんだ?」
「えっ・・あの・・何かほのか変・・?」
「いいや」
オレは惚けたがほのかがおかしいと思うのは当然だ
普段は見えない困った顔や恥ずかしそうな顔が見たくてやってんだ
おまえを感じさせたくてやってるんだよ
言っても理解できないだろうから言わずに抱き寄せる
「あっ!」
あっけなくオレの胸に納まるほのかは一応の抵抗を試みたようで
「やだ!もう離して、なっつん!」
捕まえられて身動きできないのに殊勝な声が響く
「もういいからケーキ食べよ?ねぇ、なっつん・・」
「オレはケーキよりおまえがいい」
耳元に吹き込むように囁くとまたびくりと跳ねた
「ほ、ほのかはおやつじゃないよ?なっつん!」
「言ったろ?おまえはどこも甘いって」
「!?・・なっつ・」
反論が出る前に口を塞いで性急な深いキスをする
何度かの経験でほのかがどうすれば抵抗しなくなるか知っている
舌も既にそのことを覚えていてどんどん先へと進む
面白いように暴れていた舌も身体も大人しくなっていく
お互いの唾液とほのかの目尻の涙が競うように溢れてくる
息を継ぐのがまだ下手なほのかに少し呼吸をさせてやる
「あふっ・・はぁ・・ぁ・・」
口の先と頬に零れる雫があどけない顔にいやらしい
力の抜けた身体を持て余しオレに縋る
どうしようもなく可愛い もっといじめたい
「どうした?息が荒いぞ」
「なっつん・・酷い・・」
「これくらいまだつまんだ程度だ」
「何を?」
「おまえ」
あからさまに欲の宿った目で見つめてやると
幼くともその顔と瞳が女の色を示す
「次はどこにを味わうかな」
「ほのかもだけどなっつんもなんか変!もう嫌だからやめて?」
抗議はいつになくか細く、語尾も震えが混じっていた
黙殺したオレは白い首筋へと唇を這わす
首筋に沿って鎖骨へとゆっくりと下がっていく
襟を広げて見えないところに跡を残してやった
「あっ!」
焼けるような刺激に声が上がると自分の声に呆然として
堪らずにオレの頭ごと退けようと手に力を込めた
もちろんそんな抵抗は通じない
そうと知ってほのかは大胆な行動に出た
「つっ!」
「お返し!」
オレの肩に噛み付きやがった
ほのかは一瞬勝ち誇ったように笑みを浮かべたが
それが逆にオレを煽ったと知ると後悔に眉を顰めた
乱暴に抱き上げて台所を出ると自室へ向かう
「なっつん!やだ、下ろして!!」
構わずに足早に歩を進める間ほのかは暴れていた
オレが後ろ手でドアにロックしたのを聴いたとき
ほのかはぴたりと大人しくなった
見れば呆然とした顔は青ざめ途方に暮れた目をしていた
少しも躊躇しないオレに視線で何故かと理由を求めている
気付いているのに応えてやらずにベッドへ押し倒した
シーツに広がる髪と同時に横へ零れ落ちていった一筋の涙
それはさっきと違ってとても綺麗だ
「ね、なっつん・・何で?急にどうしちゃったの?」
大きな瞳は涙で潤んでさらに大きく見えた
「オレが手を出さないといつそんな約束したんだよ?」
「・・・!?」
「オレになら何されてもいいっておまえは言ってたろ?」
「・・・なっつん、ごめん・・」
「謝ったらそれで済むと思ってたのかよ」
「う・ううん!でもなっつん、私・・」
「怖いか?オレが何したいのかわかるか?」
「・・多分・・ほのか怖いんじゃなくて・・」
「何だよ?」
「こんなに突然だと思ってなかったから・・びっくりして・・」
「いつだって気付かないでいたろう?!オレが困ってても」
「!?ほのか・・なっつんに悪いことした・・の?」
「悪かねぇさ、オレが我慢してりゃそれでよかったんだ」
「なっつん・・」
「抱きたいなんておかしいよな、こんなにおまえは怯えてるのに・・」
「なっつん、ほのかね・・」
「悪いのはオレさ、おまえが欲しいんだよ!離したくない」
ほのかは言いかけた言葉を飲み込むとオレに手を伸ばした
震える両手でそれでもしっかりとオレの目を見ながら包みこもうとする
小さな唇がオレのそれにそっと重ねられるのをぼうっと見ていた
ほのかは恥ずかしそうに目蓋を閉じると強く唇を押し付けた
唇から震えが伝わったがそのまま離そうとはせず
初めてほのかから舌を差し出してきたのに驚く
オレはその冷たい唇の優しさに自然と目を伏せた
ベッドの上で抱き合いながら深い口付けを交わす
夢中になって二人の体温で身体は汗ばんでくる
オレはもう一切の思考を手離した
ほのかもまたオレに全てを預けるように力を抜いた
「・・わかんなくてごめんね・・好き・・だ・い・・す・・・・き・・」
ほのかの掠れた声が途切れ途切れに聞こえた
なんでおまえが謝るんだよ・・・
オレは言葉に出来ずにかき抱いた腕に力を込めた



知ってたのか?おまえ
オレがおまえにどうしようもないほど惹かれてるって
ずっと欲しかったって
オレの傍に居てくれ
凍てついた世界でただおまえだけが
オレをあたためてくれるんだ
気付いてた オレはもうとっくに
おまえからは離れられないんだと









裏だよ・・・ついにやってしまいましたよ・・!!
え、続きですか?どうしましょう・・?!読みたい??
もうこれはこれでいいと思ったんですけど続きが気になるのでしたら
拍手でお知らせください。書いてもいいけど知らないよ〜!?(苦笑)
ただたんにやってるだけになってもいいんならね〜!(><)