「お気に召すまま」〜裏バージョン〜
「ハロウィンは今年何にしようかなぁ・・?」
ほのかの呟きを耳にしたオレはもうそんな季節かと思った。
思い出の多いこの行事も、今年で何年目になるのだろうか。
昔を振り返ってふと思いついたオレはほのかに提案してみた。
「・・前にやったのでもいいんじゃねぇか?」
「前のってどれのこと?」
「どれでも。以前と違って困ることないしな。」
「困らないの?イタズラもOK?!」
「どうぞ。ご遠慮なく。」
「・・・その笑顔はヤラシイことを考えてる?」
「考えて当然だろ。」
「そういう行事じゃないでしょ!」
「イヤなのかよ?」
「む〜・・どうしようかなぁ!?」
「オバケでもコウモリでも・・いっそ全部でもいいな。」
「あのコートも貸してくれるんだ。」
「昔ほどは引きずらないだろ?」
「思い返すとほのかってわりかし恥ずかしいことしてたよねぇ!?」
「オレがどんだけ頭を抱えていたかがわかってもらえて嬉しいぜ。」
「なっちが困らないのは・・・ツマラナイというか魅力半減だ。」
「そういうもんか?・・なら反対にオレが執事ってのは?」
「ほのかがお嬢様!わっちょっと魅力的かも!」
「オレはあんま・・変わらない気もするが・・」
「ねぇ、執事さんってナニするの?」
「なんでもいたしますよ、お嬢様。」
「うひゃっ!くすぐったい!!何してもらおうかなぁ!」
てなことで・・まさかコスプレまでさせられるとは思わなかった。
それっぽい服を着せられて、ほのかはきゃっきゃと大騒ぎだ。
楽しそうだしまぁいいかと開き直って仕事をしたがよく考えると
やってることは昔から同じで、ほのかの世話は板に着いている。
谷本家の女主人と化した当のほのかも早くも飽きてきたようだ。
「・・思ったより面白くないなぁ・・ねぇねぇなっちぃ!」
「なんですか?」
「もうやめよう。なっちが敬語だとどうも落ち着かない。」
「だな。オレも面倒になってきた。」
「ほのか堅苦しいのってダメだなぁ。あっそうだ。ラストオーダー!」
「・・ん、何をだ?」
「この服ぴたっとしてて脱ぎにくいの。背中のファスナー下ろして?」
「!?」
「最初だけでいいから・・って、なに!?」
「着替えを手伝えってことなんだな?」
「そ・・うだけど・・あっ!まさかヤラシイこと考えた!?」
「そんな命令ならもっと早く思いつけよ。」
「いやちょっといきなりすぎでしょ!?なっち、本気なの?」
「お嬢様、お部屋までお運びしますよ。」
「なっち・・嬉しそうだねぇ・・・・!」
呆れたような視線は受けたが、抱き上げてもほのかは抵抗しない。
しょうがないなぁ、とか言いつつもオレの首に腕を廻したりして。
「いつもの場所で宜しかったですか?お嬢様。」
「もうそれやめて!いつものなっちに戻りなさい。」
「ご命令とあらば。そんなに変か?」
「ウン、なんかヤダ。違う人みたい。」
「へぇ・・たまには違う方がいいんじゃないのか。」
「ほのかはほのかの知ってるなっちがいいの。」
煽てられてる気もするが、真剣な口調でそんなことを言われたら
可愛くてたまらないだろ?急ぐように唇を重ねてそのままもつれ込んだ。
脱がすのは途中からゆっくりと。最後までわざと抜き取らないでいると
「・・コレとって!イヤだ、こんなの。」
「はいはい・・引っ掛かってるのがヤラシイのにな。」
「なっち!めっ・・ほのかだけ脱がすのもダメだよ!」
「そうか?」
「なんか・・不公平だもん!ほのかばっかりぃ・・!」
「わかったわかった。オレも脱ぐから泣くなよ。」
「なんでそんなにヤラシイのがスキなの?」
「オマエがスキだからヤラシイのがいいんだ。」
「ばかぁ・・ヤラシイなっちなんて・・」
「嫌われるのは困るけどな・・」
「ほのかだけなら・・ゆるしてあげる。」
そりゃもう恥ずかしがらせるのは言われるまでもなく好きだ。
男は皆そうだろう。紅いカオして目を閉じたり反らしたりする様が
そそるし、加虐心を刺激してもっと・・いじめたくなってしまう。
ほのかの場合芝居でもなんでもないからあまり調子には乗れない。
本気で嫌われてしまうわけにいかない。セーブは結構骨折りなのだが。
「・・痛いか?」
「ぅうん・・ハ・ズカシイ・・!」
「オレだからゆるしてくれるんだろ?」
「はっあっぁ・・あ・・ぅ・ウン・・」
「ほのか かわいい・・」
「ん・・いわ・・なくて・・いいっ・・」
「カオ真っ赤だ。・・ここも。」
「イヤっ・・みるなぁっ!」
「オマエも見れば?」
ほのかは真っ赤な顔を左右にぶんぶん振る。目はきつく瞑ったままだ。
繋がった箇所を見るのって女はイヤなのか?オレは・・好きだけどな。
「あっ・・あっ・・」
「望み通り行き止まりだ。わかるか?」
「イジワルやめて・・!わかるよっ!」
「・・キモチイイな。」
「キモチイイ・・?ほのかの・・奥・・」
「最高にイイぜ。」
「は・・ぁあ!!」
「っ!・・すげぇ締まった。いいか?いくぞ。」
ほのかがイク一歩手前で動き出す。イカせてやらないのは確かに意地が悪いかも。
けどまだこれからだってのに。ほのかは挿れるときですらイってしまいそうになる。
早すぎるだろって耳元で囁くオレは意地も人も悪い。嬉しいから言ってんだけどな。
前半は意地悪だろうが、いやらしかろうがオレの好きなようにさせてもらってる。
その代わり後半はほのかの気の済むまでイカせてやる。おかしくなるまで何度もだ。
危険日や今回みたいに生理中で耐えてた分を取り戻すかのようにオレも気の済むまで。
それにしても・・抱く度に感度が上がってる気がする。オレだっておかしくなりそうだ。
ほのかの快感はダイレクトにオレにも快感と重なって響いてくる。少しも萎えない。
羞恥に塗れていたのが、ピークを過ぎるとほのかは感じるだけになっていくが、それでも
・・可愛い。どんなになっても乱れても。苦しい息も汗も、震える体も何もかも。
こんなに可愛いほのかが自分のものだと思えるこのときが・・愛しくてならない。
「・・・ほのかどれくらい寝てた?」
「そんな長くない。もっと寝てなくて大丈夫か?」
「ウン・・でも服を着る気になれないよう〜・・」
「着せてやろうか?お嬢様。」
「ダメぇ・・余計なとこ触るもん・・」
「お嬢様も邪魔をなさるじゃないですか。」
「それやめてってば。邪魔なんてしないよ!」
「指が触れるだけで変に感じた声出したりするからな、ほのかは。」
「そっ・・そんなことないもん!なっちの触り方がヤラシイんだよ!」
「お気に召されませんでしたか。失礼。」
「感じわるい〜!こんな執事さんいらないよ!フンだ。」
「オレもメイドはいらないなぁ・・ほのか一人で充分だ。」
「・・ほのかを煽てようとしてるんでしょお!?」
「いや?本気だ。」
「ほんとお〜!?」
「疑うなんてヒドイヤツだぜ・・」
「しゅんとしたってほのかわかっちゃうんだから!ウソ吐いたらダメだよ!」
「ウソじゃないからいつでも確かめてくれ。」
「ふ〜ん・・」
ほのかがむくりと上半身を起こした。裸のままの胸が眩しくて目を眇める。
「じゃあお着替えさせて!テストしてあげる。」
「了解。」
くすぐったがるほのかを着替えさせるのに格闘数分。なんとか合格したが、
「65点だね。もっと努力が必要だよ!」
「厳しいな、どこらへんがマズイんだ?」
「そんなの教えない。自分で考えてね。」
「いやらしさが足りなかったか・・」
「チガウでしょっ!」
「愛はこもってたはずだぞ?」そう言って軽くキスをした。するとほのかは
「愛はね?だから合格あげたでしょ。」と言い捨てられた。では足りないのは?
なんだろうなと考えたオレにキスのお返しがあった。そして眼の前で笑顔。
その笑顔に思わず顔をゆるませた。「なにが足りなかったか教えてくれるか?」
「チューが足りなかったよ。途中でそれは入れとかないと!」
「なるほど。ラストだけじゃダメだったのか。」
「ほのかがしたいかどうか見極めてしないとダメなのだよ。」
「ハードル高いな。」
「ちなみにほのかねぇ・・」
途中で急ぎ唇を塞いだ。「今!今そうだったろ!?間に合ったぜ!」
そう慌てて告げたオレにほのかは「大正解!」と言って抱きついた。
望み通りにしてやるよと付け加えておいた。ほのかは嬉しそうにしながら
「100点満点」をくれた。オレたちって・・・バカが付くカップルだな。
けど幸せだから誰がどう思おうが知ったこっちゃない。ほっといてもらおうか。
ハロウィン関係なくなってます!いいんですよ、二人が幸せならば。
っていうか・・・メロメロもいいとこですね、彼の方が特に。(^^)