その花の名は 〜その後〜



りんはゆっくりと眼を開くと出迎えたその瞳に酔いそうになる
気を失っていたりんの目覚めた場所が愛しい妖怪の腕の中なのに驚く
「あれ?りん・・・どうして」まだ頭がはっきりしない様子におかまいなしに
唇を塞がれる。感触によってだんだんと意識もはっきりしてきてりんはもがいた。
だが抵抗空しく腕の中で大人しくなってしまった。
りんが慣れない口付けに焦り戸惑う様に妖怪は眼を細める。
りんの口中は蕩けて銀に光る雫が零れた。
離してやると「ん、はあ・・・」溜息を吐き息を継ぐが苦しそうに顔を顰めた。
「殺生丸さま・・・」とろんとしたりんの顔は上気してほんのり紅い。
何度も味わいりんが身体を預けてうっとりとしてきた頃、着物の合わせ目へ手を入れる。
おもしろいようにびくりとすると顔を真っ赤にしている。
乳房を揉まれ先端を弄られてりんは震えだしてしまった。
必死に声を押し殺そうとしては時折「あっ」と漏れるのを顔を顰めて恥じている。
「どうした?」と訊くと眼でどうすればいいのかと問い掛ける。
「声なら出せば好い」言ってやるが首をふるふると左右に振る。
「構わぬ」「聞かせよ」と耳元で低く囁いてやる。
りんは余計に顔を赤らめ、眼をぎゅっと瞑ってしまった。
耳の中に舌を入れてやると驚き目を開いた。
りんの反応のひとつひとつが可愛い。抑えていた想いはどこへやら、妖怪は夢中になっていった。
「せ、っせっしょうまる、さま、もう・・・やめ」だんだんと手が烈しさを増し、りんは怯えた。
胸がどきどきと大きな音を立ててりんは壊れてしまうのではないかと疑った。
「ねえ、せっしょうまるさま、止めて!」りんは泣きそうな表情で訴えた。
ところが胸元から抜かれてほっとしたのも束の間、手は着物の裾下からりんの脚へ伸びてきた。
びっくりして手を払いのけようとするが叶わない。だんだんと上がって太股の内側へまわりひっと飛び上がった。
「い、いやっ!なんでこんなことするの?」りんが逆らうので顎を掴んで唇を噛んだ。
怯えるりんの眼を覗き込みゆっくりと言い聞かせる。
「わたしを拒むことは許さぬ」強い瞳に気圧されてりんは黙った。
しかし次は優しく「抗った方が辛い、身を任せよ」と諭される。
こくんとりんは素直に頷いて妖怪はほっとした。
「おまえには急かもしれぬが」「わたしはもう待てぬ」その苦しげな告白をりんは受け止めた。
「はい・・・殺生丸さま」りんが抵抗を止めたそのときから
果てる事無い想いのままに妖怪と娘は睦みあい、悦びを求め合った。
月が蒼く美しい背景を映していたがお互いの眼には届かず
美しい獣とたおやかな娘は溶け合いひとつになった。
男の望むその花は今宵硬き蕾から艶やかに花開き柔らかい花弁を揺らし続けた。







         





書いといてからなんなんですが、いきなりな展開だ。
いやー、すいません。でも書いちゃったし。(無責任)
おおらかな眼で許してください・・・(><)