私の主人はとてもわがままな方です。
主人と申しましても私たちは結婚してはおりません。
ですがよく主人と申しますのでしばしば誤解を受けます。
別にどう誤解をされようと構わないのですが。


「わがままな主人」


「えー、俺がアイのご主人さま?!」
「ええ、よく誤解を受けます。」
「いいじゃん!結婚しちゃう!?アイ」
「・・・色々難しいと思われますが。」
「戸籍とかどうでもいいからさ、結婚してvアイ」
「お受けしかねます。」
「うわ!ショック!!俺愛されてなかったのか・・」
「そのようなことはお望みが叶ってからにされては?」
「でももし俺が女とかすんごいおじいちゃんとかだったら?」
「アイはそんな俺と結婚してくれないかもしれないじゃん。」
「女同士でも歳が離れていようとあなたがお望みならば構いません。」
「え、ホント?!いいの?!」
「私でよろしければ。」
「やったー!あ、でもさ・・」
「まだ何か?」
「女同士だったらどっちがだんな様?」
「・・・お好きなように」
「いっそ二人ともウエディングドレス着ようか?!」
「・・・ドレスはどうぞお譲りします」
「なんでさ、俺もアイも似合うよ、きっと。」
「式を挙げるのですか?」
「うーん、どんなんでもいいけどやっぱり俺が男役がいいな。」
「はあ?」
「子供産むの大変そうだし。」
「そうですね。(女同士なら養子では・・?)」
「じゃあ、約束のちゅうv」
「・・・どうも。」
「あ、そうだ!式のときはアイをお姫さまだっこしてあげるよ!」
「・・・それはちょっと・・」
「なんで」
「私、結構重いですよ。」
「じゃ、それまでに痩せてねv」
「はあ」
「浮気ダメだからね。そんでご飯作ってもらって・・・あれ?」
「なんですか?」
「もしかして今とあんまり変らない?」
「まぁ・・」
「なんだ、ちょっとがっかり。」
「ですから、別に結婚などしなくとも・・」
「やだ、アイと結婚する。」
「はいはい・・(子供と話してるみたい)」
「俺がご主人さまだからね!アイが俺の奥さんv」
「承知しました。」
「よかった。」



こんなやりとりもいつまで覚えていらっしゃるかわかりません。
それでもやはり私は彼の傍に居続けることは間違いありません。
もうすでに婚姻よりも深い契約を交わしているのですから。
いずれにしても主人はわがままでいらっしゃるでしょう。
私はあなたを見続けます。覚悟はよろしいですね。
これはあなたとの約束です、X いつどんな姿と知っても傍に。





別名「頼もしい奥様」ですv