「花〜咲かせたい〜」 


どんなに疲れていたって 
忙しくって目が回りそうでも
逢いたい だから逢いに行く
そこにしかないとわかっているから
私を待っていると知っているから
だって私を迎えるそのひとは
とてもとても嬉しそうに微笑むのだ
どんな花も敵わないほど綺麗に

その顔が見たくて
どうしても見たくて
いつでも見ていたくて
傍で見たい 傍に居たいと思う


「おい、おまえ眠いなら帰って寝ろよ!」
なっつんにまた怒鳴られたみたいだけどもう・・
眠くて目蓋が勝手に降りてきちゃう
「いいじゃん、気持ちいいんだもん・・ちょっとだけ」
「・・・・ったく!おい、ちょっと待てクッション・・」
「いらないー・・・なっつんが居るから〜・・・」
「オレ?・・・って、お、おいっ!!」
「うーん・・なっつん、おやすみー・・・」
「おま・・人を枕代わりにすんな!」
「・・んー・・・?うん・・」

逢えて嬉しくてホントは眠るのがもったいない
けど、どうしても睡魔に勝てないときがあって
それはここが心地よい場所でもあるからで
逢えてほっと安心してしまうせいでもあるんだ
どんなに怒るように言ってたって怒ってない
心配そうに、少し残念でもあるような声で私を呼ぶ
呼ばれるとまた嬉しくなってくっつきたくなる
眠ってしまうと顔が見れないから寂しい
だから腕を巻きつけたりして引き寄せる
大きくて温かい身体に全部預けてもたれかかる
そうするとやっぱり幸せで胸がいっぱいになって
とうとう夢の中に吸い込まれていってしまう
それでも大きな手が私を支えててくれるから
夢の中でも幸せで 嬉しい
優しい優しい吐息が耳をくすぐる
泣きたいほど嬉しくなる 温かさ


「・・ほのか・・・」

小さな小さな呼び声がする
それは普段なら照れてしまって聞けない声だ
その声がすると私の胸は熱くなる
何かが溢れるように身体から流れるもの
これはあなたへの想いなのかもしれない
だからどれだけ溢れてもキリが無いんだ
なっつん、と夢の中で呼ぶ
好きだよ、ずっとこうしていたいよと
泣きそうな声も寂しそうな顔も嬉しい顔も全部好きだよ
どうしてだろう、好きで好きで好きで好きでただそれだけで
逢えるだけでこんなに満たされるなんて
もっとほのかのこと呼んで?
私も呼ぶから、心を込めて
聞える?伝わる?全身から溢れる想い
私の手を大きな手が包んだ気がした
絡まる指先が熱を持って痺れる
なんて大切そうに触るんだろう
それが嬉しくてどこか切ない
目が覚めたら私からぎゅって握ってあげる
壊れそうなくらい優しい心ごと

胸の中で愛しい名を呼んで
今だけは素直なあなたに包まれて
触れ合えることに感謝しながら眠る
いつまでもこんな風でいられたらいいな
起きていても素直なあなたに逢いたいな
いつか逢えると思う
きっと見せてくれると信じてる
だからそれまでせっせと通うよ
毎日だって逢いに来るよ
だってもう無しにはいられなんだ
何もかもが私を呼ぶから
足はひとりでに動き出す

その笑顔が見たいんだもの
この世の全てを煌かせるほどの
あなたの あなただけの
わたしの わたしだけの
花咲くような微笑を

咲かせたいと願わずにいられない
あなたのために そして私のために
咲かせたいと心に強く願う
私たちだけが知っている花を







「ほのか→夏」です。「花〜胸に咲く」と対になってます。
あんまりストレートに書いてなかったけどほのかも夏が好きなんです。
それもかなり。(笑)ストレートで夏とは表現が違うけれども
花咲かせたいと思うのは私管理人も同じだったりします。