おはよう、神楽ちゃん



いつもちょっと違う顔で起きてくるよね。
銀さんにそう言ったら「そうかぁ?」って、
きくんじゃなかったよ。
銀さんはいつも通り眠そうだね。
朝ご飯は僕が支度してやんなきゃだめなんだよね。
神楽ちゃんも銀さんも朝弱いんだもん。
なんかすっかり当てにされちゃってるしさ。
まぁいいけど。
さ、ご飯だよ。
「いただきまーす!」

ほんとに美味しそうに食べるよね、神楽ちゃん。
でももうちょっとセーブしてくんないかな、朝っぱらから・・
まぁ僕の作った朝ご飯美味しく食べてくれるのはいいんだけどね。

いつまでこんな朝が続くのかな。
ふと思うんだ。僕は姉さんと食べるのが普通だったけど。
今は仕事の都合で僕はここで銀サンたちと食べるのが普通。
でもいつかまた違う朝が普通になる日が来るんだろうか。
僕が居なかったら二人は朝ご飯ちゃんと食べるかな。
っていうか居なくなるのが僕とは限らないけど。
あんまり考えるの止そう。
仕方ないしさ。
でも今はまだ
寝ぼけ眼をしてぼんやり「おあよー・・」って起きて来る銀サンと
ちょっとづつ昨日と違う顔で起きてくる神楽ちゃんに言うんだ。
「おはよう、銀サン」
「おはよう、神楽ちゃん」


今はこの当たり前が嬉しいよ。





・・・あり?新八→神楽ですね。
神楽ちゃんの出番なくて寂しいのでもう一本書いてしまいました。↓



おはよう、神楽ちゃん



「おはよー」
「おお・・・おはよーさん」
「おはよう、神楽ちゃん」
「良い匂いアル・・・お腹空いたアルヨ〜!」
「ハイハイ、ご飯ですよ。顔洗ったの?二人とも。」
気が付いたらいつの間にか新八がお母さんみたくなってるアル。
銀チャンがお父さんで新八がお母さんだったら、私は何アルかね?
銀チャンの愛人!ってことは同居アルか?!すごいアルな、銀チャン。
「何がすごいって?」
「ちょっと立場について考えてたアルヨ。」
「ああ、そりゃあいい心がけだ。ちょっとは家計のためを思ってだな・・・」
「早く食べてくださいよ!片付かないから。」
朝、誰かにご飯作ってもらって一緒に食べて。
それがホントのかーちゃんでなくても嬉しいもんアル。
「おはよう」って言ったり言われたりするのもくすぐったいアル。
湯気の向こうに銀チャンと新八、定春も当たり前に居て。
いつまでこんな朝が続くアルかな。
いつまでも続くといいアルな。
一人っきりの朝に戻るのはもうイヤネ。
毎朝ふすまを開ける度に思うアル。
ここが私のウチだって。
私の顔を見て嬉しそうに笑う新八と
なんでだか照れくさそうに目線を外して言う銀チャン。
今日も言ってヨ、元気が出るアル。
なんだかむずむずして私も笑うアルから。

「おお・・おはよーさん、神楽」
「おはよう、神楽ちゃん」


「おはよう、新八」
「おはよう、定春」
「おはよう、銀チャン」





朝幸せをかみしめてる神楽ちゃんなのです。