「良い夢見たか?」



とても気持ちよく目覚めたの
なんだか夢を見てたみたい
幸せな気持ちでぼんやりしてた
ふと気付いたのは視線
次に気づいたのは私を包む温もり
すっかり夢見心地は消えてしまったわ
そうっと顔を上げると視線の主
わかってても心臓に悪いのよ
びっくりして顔があっという間に染まる
「な・なんで?!どうなってんの?」
しどろもどろの口調になってしまって悔しい
もちろん平然とした顔に微笑みまで浮かべて
「良い夢見たか?」なんて聞くの
「そ、そんなの忘れたわよ!それより離して!!」
「幸せそうに寝てるから夢見てるのかと思ったんだが」
「なんか見てた気もするけど・・・ねぇ、離して?」
「夢の続きは?」
「は?」
「なんなら協力するが?」
「何言ってんのよ!もう〜!!」
「そんなに恥ずかしい夢だったのか」
「ち・違うわよ!なんでそうなるのっ!」
「そんなに真っ赤になってるからてっきり・・」
「いやー!!もう、離してったら炎山〜!」
暴れる私に知らん顔してほんとに酷いんだから
どうしてくれるのどきどきは止まらないし
顔中熱くて目もくらみそうよ
あんまり恥ずかしくて顔を炎山の胸に埋めたの
そしたら優しい手が私を撫でるの
「・・・炎山・・」
「なんだ?」
「見ないでね」
「何を?」
「顔・・赤いから」
「じゃあこのままでいいんだな」
「・・うん・・もう少し・・」
「喜んで」
恥ずかしいのはそんな声で言うあんたよ
嬉しそうなんだもの いやになっちゃう
でも仕方ないわ こんなに胸が苦しいんだもの
たまには抱き合って眠るのも
ただこのどきどきが伝わるのは
いつまでたっても悔しいのよ
だから少し意地悪に言ったの
「もっと撫でて・・」
「それだけか?」
「それだけでいいの」
「つまらないな」
「他はいらないのよ?」
「催促してるように聞える」
「!?気のせいよ」
「いつになったら顔を見せてくれるんだ?」
「私がいいって言うまで」
「つまりこうして居たいということか」
「そんなこと言ってなーい!」
くすくす笑う声が身体中に伝わってくすぐったい
ほんとにどうすればいいかしら
顔を上げるタイミングがわからない
ずっとこうしているのもたまらないし
ああもうあんたのせいでたいへんよ
思わずぎゅっとしがみついてしまって
抱きしめ返されてしまったの
苦しくて幸せで息が出来ない
これ以上はお手上げよ
私はあきらめて顔を上げたの
待っていたものはもっと顔を熱くしたけど
震える指を握ってくれたから
いつもより素直になれたの

「・・・馬鹿炎山」
「その馬鹿に惚れてるくせに」
「べーだ!お互いさま!!」
「確かに」
二人して笑ってしまったの
やっぱりお互いさまよね








これでもか!と甘いの書きましたよvv
それもかなり過酷な環境で;(++)
さてと、これから家事に戻ります。
次もらぶらぶかと思われますv