「篠笛の音」のしのさんが私に恋文のお返事をくださいましたv
そのSSがまた素晴らしく、すっかり味を占めました・・(^^;
それ以前にしのさん宅で拝見して憧れたCP小説部屋を作ることに。
これは前半が私、まりんで後半の兄サイドがしのさんです。





        「恋文」

〜りんより殺生丸さまへ


 りんね、字が書けないの。今度殺生丸さまが教えてくれるんだって。
すごく嬉しい。殺生丸さまの字はね、とってもキレイだよ、ほんとに。
でも今嬉しいことをお手紙に書いてみたいから、桜の花びらを集めたの。
殺生丸さまがお手紙を開いたらお花がひらひらってするように、
便箋に挟むの。きっとりんからだってわかってくれるよ。
”殺生丸さま、りん、大好きだよ”って意味なんだけど、わかってくれなくても
いいや。
だって、ちょっと恥ずかしいしね。でもそれがりんのお手紙なの。
嬉しい気持ち、届いてね。






目の前に、はらりと舞った花弁だった。
柔らかく線を描き落ち行くものを、思わずこの手が受け止めた。
薄桃色、僅かなこの香(こう)、―――桜か。
まだ封に入れて間もないのだろう。りんとした芯が残っている。
温かな感触に悪い気はしない。
分かっている。お前なのだろう?
ひらひらと舞い散る桜の木下で、きらきらと木漏れ日を受けるお前は、
きっと微笑を浮かべていたのだな。
そう、内なる花のつぼみを咲かせ、目を細めるほどにその光景は、美しかったに 違いなく。
字など書けぬのもまた良いか。




                  〜殺生丸(しの様)より